ジェイド「はい、ということで、やってきましたカーティス道場、第六回。しかし、早いもので第二部も終了。 いやぁ、めでたいことですねぇ。あの死にやすいルークが、よくぞここまで持ち堪えたものです」 アニス「本当ですね、大佐♪ 私なんかアクゼリュスで絶対バッドエンド確定だと思ってましたよ〜」 ジェイド「ええ。ここまで持ったのが僥倖だったのでしょうね。ま、何はともあれ……」 (すっとメガネを押し上げ表情を隠す大佐) ジェイド「……これで、以後私達の出番も増えるというものです」 アニス 「ふふふ……いよいよ私達サブキャラが、メインとして頭角を顕すときですね、大佐」 (ニヤリと笑い合う二人。道場に言いようのない空気が充満する) ルーク「いや、お前ら、ぶっちゃけ過ぎだから……」 (どん引きしてるルークが一人、道場の端に佇んでることに気づく二人) ジェイド「おや、いたのですか、ルーク」 アニス 「これまで主役のお勤め、ご苦労さまでーす」 (生暖かい視線で元主役を迎える二人。壁には卒業おめでとーの垂れ幕が飾ってある) ルーク「って、お前ら俺を退場させる気まんまんかいっ!?」 (激しく突っ込み入れたあとで、はたと考え込むルーク) ルーク「……というか、俺って本当に死んだのか?」 アニス「何いってるの、ルーク。本編でこれ以上ないってくらい盛大に殺られてたじゃん。今回ばかりは、どうしょうもないよ。私もす〜っごく悲しいけど、仕方ないんだから、いい加減認めようね〜」 ジェイド「そうですね。死とは永遠の別れ。悲しいことですが、受け入れなければならないことは、きちんと受けれなければならないのでしょうね」 (真摯な言葉を告げながら、口元はにやけてる二人) ルーク「こ、こいつらは………すっげー嘘くさい台詞にしか聞こえないのは、俺の気のせいだって言うのかよ!?」 ジェイド「もちろん気のせいですよ」 アニス 「そうそう〜」 (半眼でつぶやくルークに、あからさまに視線をそらして応じる二人) ルーク「……もういいよ。どうせ俺なんて所詮、チンピラだ……俺の生死なんて誰も気にしないのさ……」 (ぶつぶつと呟きつつ道場の端で一人、体育座りになるルーク) アニス「あらら、ルーク、本気で落ち込んじゃいましたよ、大佐」 ジェイド「まったく、主役のくせに困ったものですねぇ。冗談と本音の区別もつかないとは」 ルーク「いや絶対冗談じゃねぇーだろっ! お前ら眼がマジだった!!」 ジェイド「いやぁ、そんなことはないですよ」 アニス「ですよね〜」 (激しく突っ込むルークにも、まるで取り合わない二人。だが直ぐに大佐が真面目な顔になる) ジェイド「……まあ、冗談はここまでにしておくとして、先程の質問に真面目に答えますと、ヴァン謡将がそう簡単にルークを殺すとも思えないと私は考えていますがね」 ルーク「へ、そうなのか?」 アニス「どいうことです、大佐?」 ジェイド「あれほど聖なる焔の光に固執していたのです。ヴァン謡将がルークに対して、何か我々の計り知れないような利用価値を見出していても、何らおかしくないと私は思いますよ」 ルーク・アニス『……確かに』 (道場主の悪人顔を思い浮かべ、納得する二人) ルーク「しかし、どんなんだろな? あいつの言ってることはよーわからんね、俺は」 アニス「そうだね。私も総長の言ってることはさっぱり。大佐はどう考えてます?」 (アニスの振りに、ジェイドの眼鏡がギラリと光る) ジェイド「よくぞ聞いてくれました。そうですね、私ならそれこそ完全同位体としての特性を利用した狂振効果によって……」 (嬉々とした表情で解説を始める大佐。物騒過ぎるその内容に、顔を青ざめさせながら、どん引きしていくルークとアニス) ルーク「……こ、この鬼畜眼鏡の方が師匠よりも、数段タチ悪いように思えるのは、俺の気のせいか?」 アニス「うっ……さ、さすがのアニスちゃんも、ちょっと弁解の言葉がないかも……。と、ともあれ!」 (解説を続けるジェイドを無視して、強引に仕切り直すアニス) アニス「第二部の道場もこれにて終了! それでは、ルークがまた死んだときにお会いしましょ〜♪ ……って、この締め方、もう使えなかったりするのかな?」 ルーク「へ、何でだ?」 アニス「だってルーク、もう道場に永住決定しちゃってるじゃん」 ルーク「ぶっ!? え、永住って……不吉なこと言うなよっ! ジェイドもまだわからんって言ってただろがっ!?」 アニス「はにゃ……でもわからないだけなんだよね? 実際、今のルークどうなってるんだろうね? まあ、生きてたら今回の道場は臨死体験ってことになるのかな?」 ルーク「…………なんともいやな臨死体験だな、おい」 |