おまけ其の二・チーグルの森で女王と戦闘後








アニス「──というわけでやってきました、グランツ道場第三回♪」


ヴァン「うむ。まったくもって死にやすい男だ」


ルーク「死にやすいって……ま、まあ、いいですけど。しかし、今回は師匠が胴着で、アニスがブルマか」


 (アニスの姿を目にして、微妙な顔になりながらも、とりあえずほっと息をつくルーク)


ルーク「……ん? 待てよ。ていうか、第三回? いつ他で死んだよ、俺?」


アニス「またまた〜。初の実戦に決まってるじゃん♪ 初撃を受け止めたまではよかったけど、しかし!
    哀れ、調子に乗った男は、そのまま無防備に突っ込んだところを、イノシシもどきに腸貫かれ……
    なんと死んでしまうのでした……ナームー」


ヴァン「うむ。はみ出た腸がデロデロだったぞ。当分ソーセージは食べられないな」


ルーク「ぶっ!? そ、ソーセージって……な、なんか、キャラ変わってませんか、師匠?」


ヴァン「いいのだ! 私は当分本編に出番がないのだから、道場ぐらいははっちゃけさせてもらおう」


アニス「わたしはもう登場したけどね〜♪ ところで、今回の死因! ルークはなんだったと思う?」


ルーク「うーん。女王相手ならなにで死んでもおかしくないかなぁーとか思わんでもないけど……」


アニス「ぶっぶ〜。外れ〜。今回の死因はライガクィーンではありませーん」


ルーク「へ? そりゃまたなんで? ならなんで俺、死んでんの?」


ヴァン「カーティス大佐の放った大規模譜術に巻き込まれたのが死因だ。はははっ。カリカリだったぞ、ルーク」


ルーク「んなぁっ!? っていうか、識別──マーカーはどうしたよ!? 仲間には当たらんはずだろ!?」


アニス「確かにもっともな疑問だよねぇ。そこのところ、解説役のそーちょう、どう分析します?」


ヴァン「うむ。状況が切迫しているような場合、技量に長けたものなら、マーカーをせぬまま譜術を放つこともある。
    カーティス大佐程の腕前なら、そうしたとしても何ら不思議ではないのだが、今回の場合は……」



アニス・ルーク『今回の場合は?』




ヴァン「単に、メンドかっただけだろう」



ルーク「──って、なんじゃぁそりゃぁ!?」 



アニス「ありゃりゃ? つまり大佐にとってルークはどうでもいい相手だったってことですね。
    史上初、仲間に殺されたRPG主人公! 
    いろいろとこれまでのシリーズにない主役だとは思ってたけど、ほんと御愁傷様、ルーク。
    なんとも哀れな話だよねぇ〜」


(ぽんぽんとルークの肩を叩くアニス)




ルーク「ジェ、ジェ、ジェイドのアホンダラ────────っ!!」




(ダバダバ涙を流しながら走り去って行くルーク)



アニス「あらら、行っちゃった。急にどうしたんだろ?」


ヴァン「……傷口に塩を塗り込むとは、正にこのことだな。アニス──恐ろしい娘!」


アニス「はにゃ? ともかく──それではまた、ルークが死んだときにお会いしましょう♪」


ヴァン「うむ。グランツ道場で私と握手だ」




 ……あっちこっちへ迷走するまま、

 グランツ道場・第三回

  完!!






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