アニス「……いや、そこは拳で殴り合おうよ、ルーク」 ジェイド「二人とも血の気が多すぎますねぇ。これもやはり血筋のなせる技でしょうか?」 ルーク「…………ま、まあ、俺もわかっちゃいたんだけどな」 アニス「実際、なんで真剣?」 ジェイド「確かに、興味深いですねぇ。闘技場なら刃を落とした獲物なども幾らでもあったでしょうに」 ルーク「いや、まあ、その場のノリとしか……」 アニス 「…………」 ジェイド「…………」 ルーク「な、何だよ?」 ジェイド「やれやれ、ここまで何も考えてないとはねぇ」 アニス 「ルーク、馬鹿でしょ? ノリで死んでたら世話ないっちゅーねん」 ルーク「うぐっ……こ、今回ばかりは、返す言葉がないわな……」 ジェイド「ま、それでも今回の死因はファブレ公爵との決闘が直接的な原因ではなかったりするのですけどねぇ」 アニス「え、本当ですか、大佐? それ、私も初耳ですよ!」 ルーク「マジかっ!? オヤジが死因じゃない……? てか、なら俺、なんで死んだんだ?」 (よくぞ聞いてくれたと、人の悪い笑みを浮かべる大佐) ジェイド「決闘から一夜が明けた闘技場でのことです。ルークが寝言で、可愛いメイドに起こして欲しい云々いった直後、ティアの振り降ろしたメイスがルークの側頭部にめり込んでグシャリ……ま、脳漿をブチ撒けた結果ですねぇ」 アニス「なるほど、そういうことですか。女の敵には当然の末路。蝶サイコーってやつですね、大佐♪」 ルーク「ああ、なるほどね、ブラボ───っじゃねぇよっ! いや、というか、ちょっと待てっ!」 ジェイド「おや、どうしました?」 ルーク「そもそも、なんで寝言如きで、ティアが俺に攻撃するよっ!? 俺、あいつになんか恨まれるようなことしたかっ!?」 アニス 「…………」 ジェイド「…………」 ルーク「ぐっ、ま、また沈黙かい。い、言いたいことがあるなら言えよ」 ジェイド「……やれやれ、鈍いにも程がありますねぇ。ルーク、その調子では、いつか刺されますよ?」 アニス「本命できたら、これまでの身辺整理はきちんと付けようね〜」 ルーク「いや、訳わからねぇからっ! け、結局、俺なんで死んだんだぁ───………っ!!?」 |